日本話し方センター社長・横田章剛のブログ

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2022年1月4日話のネタは自分の中にたくさんあります!

日本話し方センターのベーシックコースではどの教室でも同じカリキュラムで講義を行います。しかし、ワークなどは講師毎に独自のものを実施しています。その中で、ある講師は「1分間スピーチ」というワークを行っています。これは講師がその場で出したテーマについて、受講生全員が次々に即興で1分間のスピーチをするというものです。講師が出すテーマは「私が好きな季節」や「今持っているボールペンについて話す」など、とてもシンプルなものです。これを繰り返し行うことで人前で話すことに慣れるとともに、話の材料を即興で探して話を組み立てる訓練にもなり、とても効果があります。

先日の教室でも1分間スピーチが行われましたが、その際講師から出されたテーマは「子供の頃に好きだったもの」というものでした。



私は、受講生ではないのでスピーチはしないものの、このテーマを聞いたとき「私だったら、何を話すかなぁ・・・」と考えて見ました。ところが、自分でも驚いたことにしばらく考えてもスピーチの材料となるようなものが浮かんできません。「そうそう、これ!」というものはすぐには出てきませんでした。
でも、子供の頃の話なのでネタは確実に私の中にあるはずです。「よし、10分間、真剣に考えてみよう!」
そう決めて思いだしてみると、次第に色々なことが思い出されてきました。
「日が暮れるまでソフトボールの練習をしていた」
「暇があればよく鉄道時刻表を見ていた」
「春には田んぼで、きれいな夕日を見ながらレンゲの蜜を吸った」・・・
私はこの時「ああ、私は自分のこと、まだまだわかってなかったなぁ。自分のネタ探し、してなかったんだなぁ」と思いました。

子供の頃、中学・高校の頃、大学の頃、それ以降の各年代でのエピソードや好きだったことなどの記憶を呼び覚まして、いつでも取り出せる様にしておけば、もっともっと自分のことが語れるはずです。話し方教室では、話のネタを体験談や見たもの、聞いたもの、読んだものから探しましょうとお伝えしています。それに加えて、上に書いたような自分の中に隠れているエピソードやその時に感じたことなどを掘り出してまとめておけば、より自分のことが具体的に理解できます。

この際に注意いただきたい点があります。それは過去の一場面を切り取る、ということです。自分がこういうことをしたときに、相手はこういう態度を示した、それに対して自分はこのようなリアクションを取ったなど、具体的に思い出して整理して欲しいのです。自分の特性は一瞬の言動に如実に表れるからです。その一瞬の言動を捉えれば、非常に具体的に自分の特性を捉えることができるのです。

このようにして自分の特性をより深く理解すれば、それを意識してよりよい人間関係を築いていくことができます。そしてそれを就職面接などの場で活かすことができ、どんな質問にも答えられるようになるでしょう。また、人生における様々な岐路で、悔いのない判断ができるでしょう。
皆さんも、ご自身が経験されてきたエピソードの一場面を思い返してまとめてみてはいかがでしょうか

日本話し方センターではよい人間関係を作る話し方をお伝えし、トレーニングをしています。その際に自己認識をとても重要視しています。

ぜひベーシックコース2日間集中セミナーオンライン短期集中トレーニングコースを受講して、ご自身を再発見してください!
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